基本的に売り抜け、来週待ち。冷静に見ると米株だけが世界の足を引っ張っている状況ですが、その肝心の米株がいよいよヘッドアンドショルダーを形成し始めましたので、警戒が必要でしょう。来週は最大の懸念でもある米国企業の決算ラッシュとなります。
● ドル円
想像以上に底堅い印象。買ってみたり売ってみたりしましたが、買った方はともかく、売った方がイマイチ。チャート上も小さな三角持ち合いを形成し始めているので、放たれた方について行くことにしましょう。ただ今日の地合ではレンジ93.50~92.40の範囲に収まると思います。
週末ですし、売りは一度利益確定を。巻き戻す円キャリー分の円がなくなってしまっている上、損切りもはききったため、円高圧力は限定的です。短期筋以外は誰も円を積極的に買おうとしていません。
かなり売り込まれたことでリスク後退に強くなってしまっています。買うならドル円というテクニカルにはおかしな状態。ただ市場の薄い現状でもたらされている値動きですからここはあまり信用せず、来週の決算ラリーに備えましょう。
● ユーロ
ほぼ上昇分を吹き飛ばす下落。上げて儲けて、下げて儲け。まぁ世の中そう上手くは行きませんけどね。そういう私も下げの方は日中の動きだったこともあって拾えていません。
チャート的には正直、何をやりたいか分からん、というような状況になっています。今週は様々な強気の経済指標が発表されましたが、米株の崩壊に巻き込まれる形でユーロも下落しており、強弱の材料が入り交じって上にも下にも値動きが大きい状況です。
今日は経済指標をネタにした取引くらいに押さえておいて、本番は来週と考えましょう。相場は荒いと思いますが、ユーロが重要水準1.380を危なげなく守り続けていることから、よほど酷い決算でも出ない限り来週も買いで臨みたいと思います。
● 豪ドル
こちらもユーロと見通しは同じ。テクニカル重要水準割れ目前の状況です。買うならユーロの方が安心感がありますが、売るにしてもここまで下げてしまうとエントリーポイントが見つかりません。
今日はポジション調整の努力でもした方が良さそうです。来週は米決算が集中するため、値が振れやすい荒い相場になると思います。
● 日経平均
先物が一気に9200円割れを折り込みに来ています。さすがにやり過ぎと思うのですが・・・。まぁ、米株の状況が状況だけに致し方ないところでしょうか。
危険な状況なのが米株で、チャート上はヘッドアンドショルダーを形成し始めていると見えます。実際には極めて重要なNYダウ8000ドル水準が控えていますので、ここを割れたことを持ってヘッドアンドショルダーの完成と見なすべきと思います。
個人的にはNYダウ8000ドル割れはさすがにやり過ぎ(売り込みすぎ)との印象です。決算前の売り込みクライマックスシーズンでもある今のタイミングでNYダウ8000ドルを攻め切れていないことからも、8000ドルは底値買いのリスクを取ってみるのも面白い水準と考えています。
なお、8000ドルを本格的に割り込んでくると、シャレにならん事態になりますので、リスク資産は積極的に処分した方がいいと思います。今年頭の株崩壊も、NYダウが終値で8000ドルを回復できなくなってから始まりました。この場合は残念ですが、速やかに準備しておいた撤退戦術に移行すべきです。