● ドル円
重要な攻防。私は95.00円固めを確認してからは持ち合いを放たれたと判断して強気に買いできました。ただし、東京市場で大量の円買いが出る可能性も考慮して全て利益を確定しています。
これまではチャートはいびつながらも上下の値幅を縮めながらレンジを縮小する三角持ち合いの状況でした。 それが先日の94.00円の強力なオプションに阻まれた結果、売り側の短期筋が一斉にショートカバーに動いており、本日もその動向は続いたという認識です。
200日移動平均が95.60円あたりを通過しており、ここが支えられるようになればさらに上値を追えそうです。またこのラインの突破は複数のトレンドラインの上抜けも意味しており、少なくとも目先はこれまでのレンジを前提とした安易な売りは危険な状況となってきました。95円台は重いという見通しは修正し、ニュートラルの判断に戻します。
素直に戻りを買いましょう。損切りの目安は近いところでは95.40円、少し離れて95.00円。そして巨大なノックアウトオプションが確認され極めて堅いと思われる94.00円です。
一方、上値の目処として分かり易いのは96.00円。当然ここにはオプションを背景にした売りも予想されますし、逆に96.10円以降には大量の損切りの買いがたまっていると判断します。従ってここまでで買いそびれているなら、ムリをせずに96円越えから上値を追っても間に合うはずです。あるいは96円の下で押さえられたことをしっかり確認してから、売りを建てるのがいいと思います。
● ユーロ
一人負け。ただ、このようなフォーメーションは今年に入ってからもなんどかあり、あまりに経済危機が後退し特に米国経済の早期回復期待が高まった場合に起きています。ユーロの金利優位は長くは続かないという予想が高まるためです。
ただ、現状ではユーロも米ドルも金利政策については不透明感が残っており、数日中にはこの一人負け状態のギャップを埋める動きが起きるはずです。ただし、それは目先の話で、正直長期の視点でユーロを買っておこうという気は私は置きません。今回のような動きが何度か繰り返されて徐々にユーロの伸びしろが小さくなり、金利優位性がなくなった瞬間にユーロのリスク志向高は崩壊するはずです。現在の金利は1%。メチャメチャ気の早い話ですが、いざ米国が利上げサイクルに入れば数ヶ月で捕らえられる射程圏内にあります。
このような動きに動揺しないためにも欧州圏の経済指標に今まで以上に敏感になる必要があります。
● 豪ドル
こちらはユーロとは対照的に、底堅く、むしろ上値を伸ばしています。理由は先日の中銀総裁の景気底打ち・利上げをにおわす発言。高金利通貨としては比較的安定している豪ドルの利上げ観測が高まれば、その上昇力はユーロを明確に上回るでしょう。
先日の中銀総裁発言を踏まえ、長期目標価格を0.90に変更します。ただし達成は来年以降を見込み、年内は当初目標の微修正値である0.855を目標とします。このラインには現在、週足のボリンジャー上限バンドが通過しています。
● 日経平均
10000円のポジションを積み増してボケーっと眺めていたんですが、まだ止まりませんね・・・・。先月、無理矢理チキンレースにつきあって少なからず痛い目も見ているので、そろそろもう一段の調整が欲しいんですが・・・・。一応は10000円突破後、先物が9950円あたりで支えられたのが意識されている模様で、これから積み上げるポジションの損切り目処としては10000円+余分程度、という戦術はアリでしょう。
特に先物が10300円の回復を織り込もうとしており(現物はまだ10150円)、「強気のサイン」とか自分で偉そうに言っておきながら、さすがにやり過ぎ感が漂っているようなきもします。それでも現在の状況では売りの選択肢は取り得ませんから、待つか上値を追うかしかありません。
私は今日は一息入れたいと思います。まぁ、明日(もう今日になりましたが)の東京市場終値が本当に10300円を超えたらまたそのときに考えます。