ハードディスクの長所である「大容量」と、SSD の長所である「速度」の両方を活かせるHDDアクセサリ【マスタードシード株式会社】
PC起動時にHDDのセクタのはじめの部分からSSDの容量限界までの分を、SSDにコピーします。読み込みリクエストが来た場合、SSDに該当セクタが存在すればSSDから読み出し、なければHDDから読み出します。書き込みリクエストが来た場合、直接HDDに書き込みます。
そのため、書き込み性能に関しては高速化されません。つまり、OSの起動など、セクタのはじめの部分にあり、ランダムアクセスで、且つ書き込みがほとんどないような作業の場合、大きな効果が期待できます。
期待していたSSDを使ったHDDキャッシュ製品ですが、仕組み上はさほど高速化しないんじゃないかと思われる。OS起動時に発生する大量のランダムアクセスについてはかなり対策も進んでいるほか、一度起動してしまえばOS起動時に読み込まれるようなファイルはメモリにキャッシュされていくため、効果を実感するタイミングが乏しいのではないかと。
ベンチマークも見ていない段階で早計ではあるけど、おそらくPCスリープ運用している人はむしろ導入しない方が良いくらいかもしれない。また、サーバーなど電源を入れっぱなしにしていてメモリを十分積んでいるマシンにも効果は乏しいはずだ。
ただ、普通のPCの使い方をしていれば毎日PCの電源を入れて起動するという人は多いはず。毎日のことなので、起動が高速化されるというのはかなり実感できるうれしいメリットになる。かくいう私も起動ドライブをSSD化しているが、起動が速くなったと言うだけでもかなりうれしい。何より価格が6000円程度とかなり安価な事がポイント。まぁ、SSDの方でコストがかかってはしまうけど、最新技術を用いたソリューションが一万円しないというのは好感が持てる。
ちなみに、アダプテック社からでているSSDによるキャッシュ製品はかなりの本格派で、サーバー運用等電源を入れっぱなしにしているマシンでも恩恵を受けることが出来る。上記の製品が最大70%の性能改善であることに対して、アダプテックのこれは最大5倍の性能改善をうたっている。ただ問題はそのお値段。ビジネス用途と言うだけに15万円という猛烈なお値段となっていて、個人で買おうという気はなかなか起きない。
6000円くらいと思えば「余ったSSD」とかが出来た時のために一つくらい買っておいても良いかもしれない。