エンドユーザーとしてソフトウェアプロダクトを選ぶとき、どういう基準で選んでいるのか?私の基準を簡単にまとめてみました。
- まずはググって候補をいくつかピックアップ。キーマンズネットを使うこともある。
- 各プロダクトの直近一年のアップデート履歴や、ニュースリリース、キャンペーン情報などを確認。直近一年にそれらが一切ない候補を除外する。
- 機能とコストがこちらの要求を満たすかを確認する。予算に収まるか?目的達成に必要な最低限必要な機能を備えているか?
- 以上を満たしたものを比較する。だいたい、三つくらいに収まるとベスト。比較基準は、信頼性(品質)、機能性、価格。
- オープンソースのソフトウェアが上記を満たすなら、それを優先。小さな企業の得体の知れないプロダクトより、オープンソースの方が信頼性は高い。
選定における価格の優先順位は企業規模によっても異なると思います。大企業なら予算が決まっているので、その枠の中であれば機能性や信頼性が優先するでしょう。中小企業であれば、安ければ安い方がいいというシチュエーションも多いはず。必然的にオープンソースの利用機会も増えるでしょう。
まぁ、以下に留意するようにすれば、技術的な知識などなくても、失敗プロダクトをつかむ可能性は大幅に減らせます。
- 直近一年に何のアップデートもしていない、何のリリース、キャンペーンも売っていないようなプロダクトはその会社が本気で取り組んでいない証拠。採用すると後で困ることになるので、決して選定対象に加えてはいけない。
- 信頼性の判断は難しいが、ユーザー数や実績を基準にすると間違いない。ニッチな製品であれば、企業規模で判断。
- オープンソースでは何よりも『コミュニティの活発さ』が信頼性に直結する。基準が上記と重複するが、少なくとも半年に一回程度はバージョンアップされていることを確認。出来れば3年程度開発が継続していること。飽きっぽい人間はだいたい2年を超えて続けることが出来ない。
以上です。
こんなことを書くと元も子もないですが、小さなソフトウェアハウスとかのプロダクトなんて、大企業の立場に立てばまず採用する事はありません。って、ITベンチャーやってる私が言うと、本当に元も子もない(笑。
しかし現実として、「便利さ」や「性能」は多くの場合、大した選定基準ではないのです。多くの場合、信頼性が優先されます。そして信頼性は合理的に証明・説明できるものでなくてはいけません。
例えば、日本車の1.2倍燃費がいい中国製の車があったとして、どれほどの人が中国者を買うでしょう?買う側の立場になってちょっと考えれば分かることです。合理的に中国者の信頼性を証明する手段があれば、中国車を買う人も増えるかもしれませんけどね。
ただし、例外が一つだけあります。それは「あるソフトの特定の機能がなくては、要件を満たせない」という場合です。ある特定の機能がなくては、本来の目的を達成できないという場合。小さな企業のプロダクトが売れる瞬間が初めて訪れます。通常そのような市場は「ニッチ」と呼ばれ、ここを押さえて安定的に企業を運営できる経営者は立派な経営者と見なされるわけです。
もっとも「あるソフトの特定の機能がなくては、要件を満たせない」というのは、極めて厳しいハードルですけどね。ソフトウェアは真似も容易ですし。