市場を寡占するはずだったWiiは今どうなっているのか?

任天堂が急落、「3DS」「Wii」次世代機などの販売延期観測が浮上【サーチナ】

同証券では、「ローンチ戦略を再考する」と見ており、戦略的な販売遅延を想定し、「ニンテンドー3DS」の海外販売を年内から来年初頭想定へ変更すると予想。「Wii」次世代機投入も来期から再来期想定に変更し、業績予想を減額修正している。

だからあれほど、任天堂が市場を支配することなどあり得ないといいました。どうだこのヤロウ、その通りになっただろう、と。

一応背景を説明しておくと、Wiiはその販売が急速に失速しており、既に任天堂は業績を下方修正しています。その立て直しとして2011年にもWiiの後継機を発売するという計画だったわけですね。その計画がずれ込むのではないかという観測が出たため、任天堂株が急落したというわけです。

そもそもWiiが出た頃は、Wiiが市場を支配し、PS3やXbox360は巻き返すことは出来ないとの意見が大勢を占めたものです。それらに対して

  • コアゲーマー軽視の姿勢
  • サードパーティからの支援不足
  • ビジネスマネージメント能力の不足

の3点を主な理由に、Wiiのブームは一過性であり、いずれ失速すると私は考えました。Wiiは最大シェアを握り続けるが、特定のゲーム機が市場を寡占する時代は終わり、群雄割拠の時代が到来する、と。予測をしたのがまだTech総研ブログを書いていた頃で、懐かしくもありますが・・・・。私の意見はそのころから全く変わりません。

むしろ一番予想を外したと思っているのは、Xbox360が耐えきり、市場で一定の地位を確保したまま業績を黒字ベースに乗せているという事実ですね。今はゲーム機市場は、超おおざっぱに言うと、半数をWiiが占め、残りの半数をPS3とXbox360が分け合い、そのうちどちらかと言えばPS3が優勢という状況です。

しかしこれはゲーム機の台数ベースの話であって、ゲームソフトの売り上げという意味において言えば、Wiiの旗色はもっと悪いのです。2010年のソフトウェア売り上げ本数においては、台数ベースのシェアで劣るはずのPS3に負けているのです。さらには一タイトルあたりの販売本数でも敗北。これは即ち、質云々の問題ではないことを示しています。

それもそのはず。Wiiのソフトの6割が任天堂製。任天堂の当初目標はこの任天堂製ソフトの割合を3割程度に抑えることでしたから、目標の半分も達成できていないことになります。圧倒的なスタートダッシュで優位を得ながら、ビジネスマネージメント能力の不足故にサードパーティの支援を得ることに失敗。結果、当初の優位を使い果たし、現在は劣勢に追い込まれている。それが現在の任天堂の状況でしょう。

また、そもそも論として「既に据え置きゲーム機がメインストリームである時代は終わり、携帯ゲーム機こそがメインストリームとなる」という意見があります。私もこの意見には同意で、任天堂にとっての主戦場もどちらかと言えばDSシリーズになると考えていて、むしろWii最大のライバルはDSであるという立場です。

しかしこの主戦場も現在はなかなか過酷なのが現実のようです。今や、ライバルソニーの仮想的はスマートフォンであるというのは重大なことでしょう。敵はPSPだけではないのです。私も、携帯ゲーム機市場における任天堂の地位は、据え置きゲーム機とは異なりそう簡単には揺らがないと考えています。しかし「今以上に業績を拡大できるか?」という意味においては、厳しい戦いであることは間違いないと考えています。

こうして考えれば、2007年頃のあの騒ぎはなんだったんだ?というのが率直な印象ですね。ここから得られる教訓は、ブームに乗せられないこと。ブームを疑い、本質を見抜く努力をすること。逆に本質を評価したなら、ためらわずブームに乗ること。それらがビジネスセンスってものだと考えて、そうあるべく努力してはいるつもりです。現実は厳しいですけどね。

以上。偉そうな事を書いたが、結局3機種全部持っている、わくたまでした。

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