Googleの障害をこの身で味わいました

Google障害:「世界の全トラフィックの5%が消失」した時のグラフ【ワイアードビジョン】

これは印象的なグラフだが、Google社がインターネットの中心であることをこのグラフよりも如実に物語るものは、Google社の障害が、メディアやメーリング・リスト、『Twitter』上で大騒ぎを引き起こしたことだろう。

買ったばかりのVAIO Type Pの設定もだいぶ進んだ頃、さてGoogleツールバーでもインストールしようかなと思ったら――、ダウンロードが全然進まないんですよ。

他のサイトは早いのにgoogleツールバーのダウンロードだけ、昔の電話線ダイヤルアップか?っていうくらい遅かったです。私はプロバイダとかIX(インターネットの交差点みたいなところ)を疑ったんですが、なんとGoogle自らの障害だったらしい。

Googleはインターネットクラウドという技術を使って、自社のサービスを提供しているのですが、その実態は何万台もあるサーバー群。Googleの持つサーバーの台数は100万台を超えていると言われ、それは日本のサーバー総出荷台数よりも多いのです。

Googleのサービスは、こうした100万台ものサーバーに適切に処理を割り振ることで成り立っています。いくら100万台のサーバーを持っていても、その一部だけしか働いていなければ意味がないですからね。この処理割り振りのための仕組みはCDN(コンテンツデリバリネットワーク)と呼ばれ、実は使い古されて安定した技術の一つです。それ自体はさほど、高度な技術ではありません。

しかし、技術が高度でないことと障害が起きないことは別問題。些細なミスで障害ってのは起きるモンです。それは技術力の有無に関係ないんですね。

さらに困ったことに、このCDNという仕組みは一度障害が発生し始めると収束させることがかなり難しい。例えばそれは、一度発生した交通渋滞を解決するのは唯一時間だけであることよく似ています。インターネットでもそれと同じことが起きるわけです。その上、世界中にサーバーが散らばってるんですから・・・・。

もともとインターネットの技術が軍事技術から転用されたものであることはよく知られていますが、今のインターネットは当初考えられたような軍事面でも耐えられるような頑丈さは持ち合わせていません。ほんのちょっと、交通整理をミスしただけで、容易に世界に障害が広がるのがインターネットなんです。

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