イスラム教とキリスト教が同じ聖堂で祈りを捧げる試み

現在も度々のいざこざが絶えないイスラム教とキリスト教。つい最近もタリバンがキリスト教系NGOの所属員を10人射殺したという事件があったばかりですが、そんな中、スペインでは興味深い運動が起きています。

【CNN 2010年8月18日】イスラム教とキリスト教、同じ聖堂で祈りを スペイン
イスラム教信者にとって同聖堂は、イスラム黄金時代の象徴として今でも重要な場所。イスラム教の神聖な祈りの場である「ミフラーブ」も敷地内の別の場所に現存し、大勢の観光客が訪れる。かつてここがモスクだったころは、1つ屋根の下でキリスト教とイスラム教の信者が祈りを捧げていたという。

イスラム教信者たちはこの伝統を取り戻す運動を展開し、4月には100人以上の信者が敷地内で祈りを捧げるデモ活動を実施した。これを排除しようとする警備員ともみ合いになって2人が逮捕された。

そもそもイスラム教もキリスト教も、そしてユダヤ教も元を正せば一つの系譜に連なるものでアブラハムの宗教などと呼ばれています。唯一同じ神を信仰しているのに、あるいはだからこその近親憎悪なのか、争いが絶えず現代に至ります。
実際、仏教とキリスト教で戦争にまでなった事例は殆ど知られていないわけですから、アブラハムの宗教がそれぞれの間で、どのように折り合いをつけていくかは紛争解決上も極めて重要な課題といえるでしょう。

そうした中でかつては『1つ屋根の下でキリスト教とイスラム教の信者が祈りを捧げていた』という事例があったのは興味深いことです。以下は今回の運動のリーダーのコメントですが、この試みは宗教にまつわる紛争の解決の一歩になるかもしれません。

「異なる宗教の人たちが共に生きるのは、イスラム教徒にとってでなく、人類にとって重要なことだと思う」