宇宙CPUとは?――デジタル物理学で読み解く、ビッグバン以前の宇宙

近年、
宇宙は 0 と 1 から出来ている
と考える「デジタル物理学」という理論が注目を集めています。

ホログラフィック原理なども、その代表例のひとつと言えるでしょう。
ホログラフィックは「0と1から質量が誕生する」ことを示唆しています。

しかし、これらの理論で宇宙の誕生を説明しようとすると、
避けて通れない重大な問題があります。

それは、

「宇宙におけるCPU(計算)とは何だったのか?」

という問いです。


■ 宇宙誕生に必要な2つのパーツ

宇宙が誕生するために最低限必要なものは、実は2つしかありません。

  1. 一番最初の 【1】 の誕生
  2. それを処理する CPU

逆に言えば、
この2つを説明し切れれば、

  • 宇宙誕生の原理
  • ビッグバン以前の「本当の始まり」

が見えてきます。

実はこれ、
物理学の博士号は必要ありません。

極めて基礎的な情報工学の知識 だけで理解できます。

今回はこの2つのうちのひとつ、
「宇宙CPU」 に焦点を当てて考察します。


■ 宇宙を「情報システム」として見る

デジタル物理学では、
宇宙のあらゆる現象は 「0と1と計算」 で表現できると考えます。

これは、私たちのスマホやパソコンとまったく同じです。

スマホの中身はすべて 0 と 1 ですが、
映像も音楽も、世界そのものを描画していますよね。

同じ発想で、宇宙を対応づけるとこうなります。

  • データ:0 / 1 の配置(状態)
  • メモリ:空間構造・次元構造
  • プログラム:物理法則
  • 実行:宇宙の時間発展

ここまでは、非常に美しい対応関係です。

しかし――
ここでひとつ、決定的な問題が残ります。


■ 問題提起:「宇宙のCPU」はどこにあるのか?

データがあり、
メモリがあり、
プログラムがあり、
実行がある。

それなのに、計算するものが存在しない

スマホの中には、
クソ熱い CPU(正確には SoC)が埋まっていて、
常にフルパワーで 0 と 1 を計算し、世界を描画しています。

では――

宇宙CPUに相当するものは、宇宙のどこにあるのか?

この問いに、
実証的に答えている物理学は存在しません。

しかし、
情報工学を突き詰めて考えると、答えは自然に浮かび上がります。


■ 宇宙CPUの構成要素

1. 自己参照(Self-reference)

最も原初的な要素がこれです。

そして私はこれこそが
「原初の宇宙CPU」 そのものであると考えています。

なぜなら、
論理的・必然的に そうならざるを得ない からです。

詳細は別記事に譲りますが、
宇宙では最初に 1 が生まれました。

  • 1 が自分自身に「私は何か?」と問いかける(自己参照)
  • その結果、「私は1である」と結論する
  • この瞬間、同時に 0 が生まれる

なぜなら、

1 が存在するためには、0 の概念が必要だからです。

1が自立的に自らを「1」として参照した瞬間、
必然的に「1ではないもの=0」が定義されます。

この 1と0を生み出した自己参照の概念
それこそが、宇宙CPUの正体です。

「存在が存在を参照する」

という、
極めて原始的な計算 が、
宇宙誕生の最初の一歩でした。

この理論は、
宇宙が「情報宇宙」であるという前提に立つ限り、
避けようのない必然です。


2. 相互作用(Interaction)

さて、1が生まれると0が生まれます。
そして詳細はこれまた別記事に譲りますが、

1というのは自らが1であることを確立するために、際限なく、
0と1を生み出し続けなければならない宿命を負っています。

すると宇宙には、

  • 無秩序な 1 と 0
  • 膨大な情報断片

があふれ始めます。

やがてそれらは「自己参照」末に、互いに影響を与え合い、
「関係性」 が生まれます。

重要なのは、

この関係そのものが、情報工学では「計算」だという点です。

関係性の誕生は、計算の誕生。
ここで宇宙CPUは 一段階アップグレード されます。


3. 時間(Time – 順番)

宇宙CPUが自己参照と相互作用によって
複数の 0 と 1 を扱うようになると、
次の問題が生じます。

それは 「順番」 です。

例えば、CPUは常に

0011
0110

のようなビット列を処理し、

① 0011 + ② 0110 → ③ 0111

という新しい状態を生み出します。

ここで何が起きたか。

  • ①と②が先にあり
  • その結果として③が生まれた

この 順序の発生 こそが、
原初の「時間」です。

私たちが想像する時間とはかけ離れていますが、
近年の物理学では、

我々が直感的に思う「流れる時間」は存在しない

とする説が有力です。

順序という原始的な仕組みこそが、
時間の本質なのです。

我々が思い描く「時計的な時間」が生まれるのは、
まだずっと後の話です。


4. 因果律(Causality)

順番が生まれると、因果が生まれます。

「0011 と 0110 があった から、0111 が生まれた」

この関係は、情報工学ではこう表現されます。

IF A THEN B

条件分岐のネットワーク。

――出ました、IF文の誕生 です。

ここまで来ると、
宇宙はすでに我々の知る 原始的なCPU とほぼ同じ振る舞いをしています。

専門用語で言えば、

ノイマン型計算機の成立

です。
ノイマン型計算機とは、天才フォン・ノイマンが20世紀に作り上げた全ての計算機の原型です。
我々のスマホもパソコンも、ノイマン型計算機の一種。

そして「スマホの画面の中にはあらゆる世界が描画が出来る」ことを思いだしてください。

この先は、冒頭に紹介したホログラフィック原理という最新の物理学に繋がっていきます。
この原理は大雑把にいうと、0と1から質量は誕生することを予言しています。


■ まとめ

どうでしょう?
「宇宙CPUの誕生」という視点に立つと、
ビッグバン以前を として切り捨てる必要がなくなります。
宇宙は「情報宇宙」と規定する限り、全ては必然だけで説明出来るんです。

  • 自己参照
  • 情報の爆発
  • 関係性の発生
  • そして原始的時間の誕生

スマホやパソコンが起動する瞬間に極めてよく似たプロセス です。

宇宙は最初から「走っていた」のではなく起動したんです。
そしてその起動は今や、スマホと情報工学の知識だけで誰でも体感出来ます。
良い時代になりましたね。

上部へスクロール