ディスクブレーキの音にはパッド交換が一番

ロードどころかクロスバイクまでディスクブレーキ化が進んでいますが、音鳴き悩んでいる方も多いと思います。

先に結論を書いておきます。ディスクブレーキの轟音多くは、レジンパッドが汚れを吸って性能が低下することで起きます。メタルパッドを買ってきて交換するだけで多くの場合は直ります

メタルバットの方が音鳴きしやすいという情報がありますが、机上の空論です。試しにAmazonのメタルパッドのレビューをいくつか見てください。音鳴きが収まったというレビューをいくつか、容易に見付けられるはずです。

メタルパッドの方が理論上は音鳴きしやすいですが、一方で汚れを吸わず性能が劣化しづらいというメリットがあります。

現実にはレジンパッドが汚れを吸って性能が低下することの方が遙かに大きな問題を起こすのです。音も含めて。特に、室外保管が多いクロスバイクなどではレジンパッドは容易に問題を引き起こします。ディスクブレーキの自転車を買ったら、セットでメタルパッドを購入しましょう。どうせすぐ交換するハメになります。

逆に言えば、自転車のとてもお高い部分が原因ではなく、簡単に直せるのです。そしてショップで買った自転車だろうが、バラ完だろうが、自作だろうが、関係ありません。パッド以外ではローターが関係している可能性はありますが、そのどちらかです。

  • 原因はパッドかローターのどちらか
  • フレームは原因ではない
  • ホイールも原因ではない
  • キャリパーも原因ではない

いちおう、なるべくコストがかからない順番で説明します。

  1. ローターが曲がっていないかチェックし、直す
  2. キャリパーが真っ直ぐ取り付けられているかチェックし、直す
  3. パッドがレジンなら交換する
  4. パッドがメタルなら、縦にヤスリを掛ける
  5. それでもダメならローターを交換する

まずローターが曲がっていないかを確認します。MTBに乗っている人はローターが曲がる事は良くあるらしく、自分で直す人も少なくないようです。

直し方はしごく原始的。
自転車をひっくり返して、ホイールを手で回しながら、キャリパーを観察して曲がってるところを見付けます。曲がっているところが見つかったら、モンキーレンチなどで挟んで曲げて直します。

次に、キャリパーが真っ直ぐ取り付けられているかを確認します。ローターが曲がっていないか確認する時に、これも一緒に確認できるはずです。

直し方は、まずキャリパーのボルトを緩めます。手で動かせる程度まで緩んだら、次に全力でブレーキを握り、握ったまま、ボルトを締めます。

この方法はローターが曲がっていると上手くいかないため、先にローターが曲がっているかどうかを確認する必要があります。

楽したい方は以下がオススメです。

工具を買わずとも、1と2は努力と根性さえあれば誰でもできます。しかしこれでもダメならパッドをレジンからメタルに交換ですね。大切なので何度も書きますが、レジンを使っている人はまずはメタルに交換して下さい。

パッドがレジンかメタルか分からない方は、ほぼ間違いなくレジンパッドがついているはずです。何故なら、105からデュラエースまで、パッドはレジンが標準となっている為です。

レジンではどんなに頑張っても、鳴り始めたら直す方法はありません。交換が唯一の方法です。一瞬直ったと思っても、直ぐまた鳴き始めます。これはレジンが油などの汚れを吸いやすい為です。

しかし、いくらメタルパッドとはいえ、ふとした拍子に鳴き始める事があります。何らかの汚れが付着した場合がほとんどです。特に油は――、ほんの僅かでも付着すると猛烈な音を発しはじめます。自分で自転車をメンテしている方はご注意を。

でもパッドがメタルなら比較的簡単に直せます。まずパッドを取り外し、パーツクリーナーがあるなら、サッと拭きかけて汚れを落として下さい。そして、縦にヤスリを掛けます。重要なことがあるので繰り返します。縦に、縦に、縦に。進行方向に対して直角に、ヤスリを掛けてください。横に掛けると猛烈に悪化します。90度違うだけで驚きの轟音♪

紙ヤスリなどで十分ですが、荒いものの方がよいと思います。メタルパッドならこれだけで復活します。ま、復活といってもちょっとパッドが減るわけですけど……。

これでもダメなら最終手段、ローターの交換となります。轟音は基本的にローターが曲がっている時に発生しますが、安いローターは最初から曲がっているだけでなく、剛性が足りずに曲がりやすいんです。

剛性の足りないローターを使っていると普通にブレーキを掛けてるだけでも曲がる事があります。特に安価な2ピース式(黒とシルバーに分かれているローター)が危険で、フロントに使うのは避けた方がいいでしょう。ほら、私のこの記事の写真が格好の例ですよ……。

ありきたりですが、やはりシマノのローターが確実です。

とはいえ、シマノのセンターロック式のローターが使えない方もいらっしゃるでしょう。そういう方は、アシマやTRPの1ピースタイプローターがオススメです。1ピースタイプの方が低い技術力で剛性が高くて真っ直ぐなローターが作りやすいですからね。そして、曲がっても自分で直しやすいです。

2ピースローターにしたければ、素直にシマノのローターにした方がいいです。そもそもシマノレベルの工作精度がなければ、2ピースローターのメリットは活きてこないでしょう。6穴の方はMTB用の160mmを転用できます。XTというロードに例えるとアルテグラにあたるグレードの品です。

残念ながら140mmはありません。フロントはシマノも160mmを推奨してますので、少々重くても160mmがいいと思います。リアは……、ホイール(ハブ)を変えるか、アダプタ噛まして160mmを付けるか、私のように「リアなら少々剛性が足りなくてもどう言うことはない!」という蛮勇で開き直るかですね。

以上です。
私も最初、ママチャリ4台分の轟音を発したり、その後も色々と鳴き始めたりしましたけど、上記の対策で直っています。

特に最初は『フレームが原因か?』などど不安になるのですが、そこは安心してください。ディスクブレーキの鳴きの原因の8割はローターとパッドです。面倒ならとりあえずショップに行って、メタルのパッドとシマノの安いローターにそれぞれ交換して貰えば、直るはずです。

わくたま

スーパーロボットをこよなく愛するシステムエンジニア。元々は文系だったが、学生時代にPCショップでバイトをして、道を踏み外した。いつの日か合体・変形するサーバーをビジネスに投入しようと目論んでいる。

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