リアディレイラー ロングケージ の修理

たまには「ショップに頼んでみるか」と持込んでみたところ「うちでは直せないっすねー」とのこと。以前はいい店だったのですが、人が変わったのか……

ついにスモールパーツを取り寄せて交換すれば済むことすら出来なくなったか、という感じです。仕方ないから自分でやりますけどね。

自動車の世界では、自動車の高度化が進んで、経験のある整備士でさえ車の整備が難しくなってきています。

一方、自転車の世界では、自転車の整備はどんどん簡単になっているのに、ショップが素人が出来ることも出来なくなっている。なんだかなぁと思いますね。

【補足】自転車の世界では自転車の細部毎に細かく補修用部品が販売されていてこれを『シマノ スモールパーツ』と呼びます。スモールパーツには一つ一つ型版が設定されており、破損箇所の型版さえ特定出来れば、部品を取り寄せて修理できるのです。▼こんな感じでね。

https://www.monotaro.com/p/3150/3377/?fbclid=IwAR1QBxw-VQE6R6eoyOiu4t2vRhEVjb3N2h0j7bvJJo3iBccJIgevc2TXsSI

ディスクブレーキの音にはパッド交換が一番

ロードどころかクロスバイクまでディスクブレーキ化が進んでいますが、音鳴き悩んでいる方も多いと思います。

先に結論を書いておきます。ディスクブレーキの轟音多くは、レジンパッドが汚れを吸って性能が低下することで起きます。メタルパッドを買ってきて交換するだけで多くの場合は直ります

メタルバットの方が音鳴きしやすいという情報がありますが、机上の空論です。試しにAmazonのメタルパッドのレビューをいくつか見てください。音鳴きが収まったというレビューをいくつか、容易に見付けられるはずです。

メタルパッドの方が理論上は音鳴きしやすいですが、一方で汚れを吸わず性能が劣化しづらいというメリットがあります。

現実にはレジンパッドが汚れを吸って性能が低下することの方が遙かに大きな問題を起こすのです。音も含めて。特に、室外保管が多いクロスバイクなどではレジンパッドは容易に問題を引き起こします。ディスクブレーキの自転車を買ったら、セットでメタルパッドを購入しましょう。どうせすぐ交換するハメになります。

逆に言えば、自転車のとてもお高い部分が原因ではなく、簡単に直せるのです。そしてショップで買った自転車だろうが、バラ完だろうが、自作だろうが、関係ありません。パッド以外ではローターが関係している可能性はありますが、そのどちらかです。

  • 原因はパッドかローターのどちらか
  • フレームは原因ではない
  • ホイールも原因ではない
  • キャリパーも原因ではない

いちおう、なるべくコストがかからない順番で説明します。

  1. ローターが曲がっていないかチェックし、直す
  2. キャリパーが真っ直ぐ取り付けられているかチェックし、直す
  3. パッドがレジンなら交換する
  4. パッドがメタルなら、縦にヤスリを掛ける
  5. それでもダメならローターを交換する

まずローターが曲がっていないかを確認します。MTBに乗っている人はローターが曲がる事は良くあるらしく、自分で直す人も少なくないようです。

直し方はしごく原始的。
自転車をひっくり返して、ホイールを手で回しながら、キャリパーを観察して曲がってるところを見付けます。曲がっているところが見つかったら、モンキーレンチなどで挟んで曲げて直します。

次に、キャリパーが真っ直ぐ取り付けられているかを確認します。ローターが曲がっていないか確認する時に、これも一緒に確認できるはずです。

直し方は、まずキャリパーのボルトを緩めます。手で動かせる程度まで緩んだら、次に全力でブレーキを握り、握ったまま、ボルトを締めます。

この方法はローターが曲がっていると上手くいかないため、先にローターが曲がっているかどうかを確認する必要があります。

楽したい方は以下がオススメです。

工具を買わずとも、1と2は努力と根性さえあれば誰でもできます。しかしこれでもダメならパッドをレジンからメタルに交換ですね。大切なので何度も書きますが、レジンを使っている人はまずはメタルに交換して下さい。

パッドがレジンかメタルか分からない方は、ほぼ間違いなくレジンパッドがついているはずです。何故なら、105からデュラエースまで、パッドはレジンが標準となっている為です。

レジンではどんなに頑張っても、鳴り始めたら直す方法はありません。交換が唯一の方法です。一瞬直ったと思っても、直ぐまた鳴き始めます。これはレジンが油などの汚れを吸いやすい為です。

しかし、いくらメタルパッドとはいえ、ふとした拍子に鳴き始める事があります。何らかの汚れが付着した場合がほとんどです。特に油は――、ほんの僅かでも付着すると猛烈な音を発しはじめます。自分で自転車をメンテしている方はご注意を。

でもパッドがメタルなら比較的簡単に直せます。まずパッドを取り外し、パーツクリーナーがあるなら、サッと拭きかけて汚れを落として下さい。そして、縦にヤスリを掛けます。重要なことがあるので繰り返します。縦に、縦に、縦に。進行方向に対して直角に、ヤスリを掛けてください。横に掛けると猛烈に悪化します。90度違うだけで驚きの轟音♪

紙ヤスリなどで十分ですが、荒いものの方がよいと思います。メタルパッドならこれだけで復活します。ま、復活といってもちょっとパッドが減るわけですけど……。

これでもダメなら最終手段、ローターの交換となります。轟音は基本的にローターが曲がっている時に発生しますが、安いローターは最初から曲がっているだけでなく、剛性が足りずに曲がりやすいんです。

剛性の足りないローターを使っていると普通にブレーキを掛けてるだけでも曲がる事があります。特に安価な2ピース式(黒とシルバーに分かれているローター)が危険で、フロントに使うのは避けた方がいいでしょう。ほら、私のこの記事の写真が格好の例ですよ……。

ありきたりですが、やはりシマノのローターが確実です。

とはいえ、シマノのセンターロック式のローターが使えない方もいらっしゃるでしょう。そういう方は、アシマやTRPの1ピースタイプローターがオススメです。1ピースタイプの方が低い技術力で剛性が高くて真っ直ぐなローターが作りやすいですからね。そして、曲がっても自分で直しやすいです。

2ピースローターにしたければ、素直にシマノのローターにした方がいいです。そもそもシマノレベルの工作精度がなければ、2ピースローターのメリットは活きてこないでしょう。6穴の方はMTB用の160mmを転用できます。XTというロードに例えるとアルテグラにあたるグレードの品です。

残念ながら140mmはありません。フロントはシマノも160mmを推奨してますので、少々重くても160mmがいいと思います。リアは……、ホイール(ハブ)を変えるか、アダプタ噛まして160mmを付けるか、私のように「リアなら少々剛性が足りなくてもどう言うことはない!」という蛮勇で開き直るかですね。

以上です。
私も最初、ママチャリ4台分の轟音を発したり、その後も色々と鳴き始めたりしましたけど、上記の対策で直っています。

特に最初は『フレームが原因か?』などど不安になるのですが、そこは安心してください。ディスクブレーキの鳴きの原因の8割はローターとパッドです。面倒ならとりあえずショップに行って、メタルのパッドとシマノの安いローターにそれぞれ交換して貰えば、直るはずです。

ESCAPE R3のチェーンホイールはアウターだけアルミ、後は鉄

こっちは10年前に買ったクロスバイク『SUB20』をヤフオクをフル活用で直してみました。これなら中古に売り払っても値が付くかも知れない。

18268603_1487451387952040_5754407095550759551_n

今回、有名な台湾のブランドであるGIANTのクロスバイク『ESCAPE R3』取り外しパーツ調達して流用したのですが、これがとても上手くコスト削減されています。

写真の三枚あるギアのうち、一番大きいヤツだけがアルミ(軽量だけど高価)で、後は鉄製(安価ですが重い)となっています。磁石で確認しましたので間違いないです。

ギアというのは遠心力がかかりますから、直径が大きいほど軽量化効果が大きく、逆に直径が小さいものは軽量化効果が小さいわけです。

ESCAPE R3はこうして軽量化効果の大きい部分だけアルミを上手く使っているのですね。こういう細かな努力は、カタログスペックには一切表現されない部分ですから、純粋にメーカーの良心といえます。

こうやって徹底的にコストを削減して、GIANTは安価だけど高品質な自転車をたくさん作っているわけですね。

まぁ、中古パーツを流用する私としては、ギアの部分は鉄だろうとアルミだろうと、全部取り外してクランクの部分だけ使ったわけですけどw

クランクの部分はアルミ合金で出来ており、ここもまた大手のクランク部品と遜色はありません。

上記のようにコスパ重視でパーツをかき集めた結果、日本、スイス、米国、ドイツ、イタリア、中国、台湾の部品が組み合わされた多国籍自転車ができあがりました。なおここまでやっても、ロードバイクの軽快性には及びません。

通勤においてどっちが速いかといえば今はコイツの方が速いのですが、体力の消耗は倍くらい激しく、通勤車種をロードからクロスバイクに換えたら、あっという間に体重が減りました……。

まったく同じ通勤経路をロードバイクとクロスバイクで乗り比べました

通勤距離は20Km。経路は都内<>埼玉。
使った自転車は以下の通り

 ロード: GIOS Gress 2016年式 105コンポ
クロス: Scott SUB 20 2007年式  Alivio混成(MTBベース)

お値段の面でいうと、ロードの方がクロスの3倍くらいのお値段です。

●通勤に要した時間
10分ほどクロスバイクが速い。

● 疲労度
ロードの方がだいぶ楽。クロスバイクの方が足に倍くらい負担があった。

● 安全度
クロスバイクの方がだいぶ安全。主に路面の状況を気にしなくてよい事による。

【結論】
たぶん、シクロクロス用バイクが通勤には一番良いw

ちなみに、今回クロスの方が速いという結果を生んだ最大の理由はタイヤの太さです。私のクロスバイクはMTBベースで、タイヤも太めの26×1.5です。

首都圏の道路って意外と危険が一杯の上に、交通状況が悪く、ロードだと気を遣わないといけない状況が多いんです。そのくせ、信号が多くてせっかくのスピードも台無し。安全運転+信号トラップ、でスピードが出ません。

でもクロスなら路面状況を気にせず、常に限界まで踏み込めるので、結果としてより速く通勤出来たというわけです。

つまり、その理論でいうと、タイヤが太めのロードバイクであるシクロクロス用ロードバイクが一番速いんじゃね?という・・・。私はシクロクロス用バイクに乗ったことはないですが、通勤最速説はよく耳にします。

ただ、いずれにしても、自転車通勤で一番大切なのは安全性が高いことです。休日と違って、仕事の後で集中力が落ちているときの、しかも夜に、自転車に乗らないといけないのが、自転車通勤ですからね。

安全性(走破力や制動力)が高ければ、その分安心して踏み込めますから、結果的に通勤時間も短縮できます。

通勤にはクロスバイクがオススメ

ハンドルとブレーキレバー交換。
そして、ボトムブラケットの発注サイズを間違えるという事件が発生したため、残りはまた来週。。。。

結局、Vブレーキもチェーンもスプロケットも変えるので、ディレイラー以外のほぼ全てが交換される事態に。こんなことなら最初から、ちょっといいコンポーネントに全交換すれば良かった・・・。


なお、ロードを買っておいていうのも何ですが、通勤通学に使う自転車としてはクロスバイクの方が絶対に良いです。
私、若かりし頃は毎日60Km自転車通勤していましたが、、、、

  • 都内に入ると赤信号コンボで、ロードはスピードが活かしづらい。
  • 普通の人間は往復40Kmくらいしか自転車通勤しない。この距離ならロードを使うほどではない。
  • 通勤に使うと夜どうしても走らざるを得ないが、そうなると路面状態に左右されづらい自転車が有利。

ちなみに日本のメッセンジャーはみなさんほとんどロードに乗っていますが、海外の事例を見ると、ブルホーンハンドルの自転車も多いようです。そういう場合、背中に背負ってる荷物も、めちゃめちゃ多いようです。

そんな私がオススメする通勤・通学に最適なクロスバイクのスペックを列挙しておきます。

  • 価格は5万円以上のもの。10万以上は贅沢品。
    2万円で売ってるヤツとか、ママチャリと変わりません
  • フレームはアルミ
    軽くて、コスパが良く、何より【錆びない】からです。
  • タイヤは出来れば27.5インチ。太さは1.25~1.5。
    タイヤは細いのはやめましょう。通勤は意外と山あり谷あり。特に夜は、路面状況を気にしなくてよいのは非常に大きなメリットです。
    太いタイヤは横だけでなく縦にも大きいので、バランスをとろうとすると自ずとホイール径も27.5が適正値になります。

通勤に使うクロスバイクはガチの実用品のため、過酷な扱いを受けることがほとんど。保管状態も良くないことが多いと思います。それだけに、頑丈で、パーツも安価に簡単に交換出来る事が大切です。

ま、どれほどコスパを重視したとしても、節約した交通費は、ほぼ全て自転車関係の消費にに消えていく運命である事は最後に書き添えておきます。